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金型工場のIT化
事例紹介

金型メーカー中島工機の
IT化による会社再建に貢献

先行的 事例紹介

より優れた工場向けのシステムを目指して30年。CIMX株式会社のリーダー中島が語る真のスマートファクトリーとは

CASE STUDY

CIMXは金型メーカー中島工機さんのIT化に全面的に協力してシステム構築を行った経験があります。その経験から生産管理システム「カサブランカⅡ」や電力の見える化システム「EspDragon」を商品化してきました。
さらに、商品化できなかったノウハウを蓄積しながら、そのノウハウをメソッド(手法)にまでじっくり熟成してきました。
これからはこの経験知を皆様へ提供していきます。

 

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手段としてのIT技術

手段の前にゴールを明確にした

CIMXがお手伝いした金型メーカー中島工機さんの場合は、まず解決すべき問題を「生産性の向上」と明確にし、解決のための手段として「IT化」をされたことがIT化の成功につながりました。

 

IT化の失敗の原因として、IT化自身が目的となったり何のために導入するかが曖昧だったり、忘れられたりする例が多いです。

成功の鍵はIT技術以前にあったのです。

​導入する
目的は?

解決する問題
​を定義

その場合の
課題は?

課題解決に
​ITが活躍

解決すべき問題は「生産性の改善」

生産性=売上高÷(総労働時間+総機械稼動時間)

生産性は資本生産性、労働生産性、全要素生産性などがありますが、中島工機さんでは

生産性=売上高÷(総労働時間+総機械稼動時間)としました。
 

 

シンプルに考えることも問題解決には大切なことです。 

生産性の3つのパラメータである、売上高、労働時間、機械稼動時間にすることで計算が容易になります。

KPI 「リードタイムの短縮」

分かりやすい指標で測り、数値データを全員で共有

生産性の数値だけでは現場で働く人たちに伝わり難いです。
 

 

そこで誰にでもはっきりと分かる指標、KPI(key performance indicator)を「リードタイム」としました。リードタイムとは受注をうけてから出荷するまでの期間です。リードタイムを1/2に出来れば生産性が2倍になったのと同じ意味を持ちます。
 

 

リードタイムという数値データを全員で共有できたことに大きな意味がありました。

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課題1 加工技術の改善

データを収集、分析、対策のPDCAサイクルを実施

これまで中島工機では加工技術の改善は現場担当者の経験と勘に頼っていました。そこでCIMXは機械からのデータや追加設置したセンサーからのデータを取得し提供を行いました。

稼動状況の特異点が一目で分かるようグラフィックにし、改善のツボの見える化を行いました。これを利用した加工技術の改善の結果は長時間無人自動運転による加工効率化を高め、品質向上につながりました。

課題2 プロセス技術の改善

生産の情報を徹底的にデジタル化した

プロセス技術はものの流れを管理していくための情報技術(IT)です。工場にあるすべての機械が対象となります。プロセス技術の最終目的はスループットを最大化させることになります。そのため、従来人がExcelを使ってやっていた生産スケジュールや作業日報の入力作業を自動化して人手を省きデータをデジタル化していつでも利活用できるようにしました。

課題3 働き方改革の実施

時間マネジメントを採用した組織ルールの変更

ITによる生産管理システムが軌道に乗るとオーダーごとにいつ何をいくつ作らねばならないか先々の情報まで一目でわかるようになります。従来工場長がやっていた指示と命令という仕事はPCの端末のスケジュール表が代替えしてくれようになりました。

工場長の役割はスケジュールの遅延や不良品発生後の対策等だけになったので、中島工機では当番制でその役割を持ち回りにしました。

また、NC機の担当者はスタートボタンを押したら帰ってよしとしました。今でいう働き方改革です。

成果1 不良品率 0%

加工改善の成果は不良品率0%につながった

作業効率のアップは現場に「時間」をプレゼントすることになります。

時間に余裕ができたことで、全工程での加工完了後の検査の完全実施が可能になり、また機械のメンテナンスに掛ける時間が大幅アップしました。これらがトラブル激減につながりました。

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成果2 リードタイムを1/3に

プロセス改善によりリードタイムを短縮

サーバーとPC(バーコード付き)10台とソフトウエアの投資だけで全員に情報共有できた結果、リードタイムを約1/3にすることができました。

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成果3 利益率を3倍に

生産性の向上は決算書に表れた

これらの課題に取り組み生産性が向上した結果、経常利益率が5%から24%へと大幅にアップしました。
 

中島工機の3本の取り組みはIT化でだけではなく社員の皆さん全員の努力の結晶です。ITはデータと情報の提供を行っただけにすぎません。この事例は、中小企業のように自社にITの専門家のいない場合でも適確なITベンダーがいれば成功することを証明してくれています

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経常利益5%から24%へ

​執筆者

TAKAHIDE NAKAJIMA

中島高英

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CIMX株式会社創業者 社長

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